USB PDとは？（USB Power Delivery）

1.USB PDとは
2.USB PDの特長とメリット
3.USB PD対応アクセサリーを選ぶときの注意点
4.USB PDに対応したアクセサリー

USB PDとは

USB PDとは「USB Power Delivery」の略称です。
USB Implementers Forum (USB-IF)というUSBの規格作成団体により規格された、USB Type-C端子に対応した給電規格の一つで1本のUSBケーブルで最大100W（20V / 5A）の大きな電力の供給を行うことができます。
※2022年5月時点の最新のUSB PD規格では最大100Wから最大240W（48V/5A）に引き上げられました。
従来の規格ではUSB2.0で最大2.5W（5V/500mA）、USB3.0(3.2 Gen1)で最大4.5W（5V/900mA）、USB BC1.2で最大
7.5W（5V/1500mA）の電力供給しかできず、スマートフォンなどの小型デジタル機器への給電しか使用できませんでしたが、USB PD規格の登場により、消費電力の大きいノートパソコンなどの大型デジタル機器への電力供給ができるようになりました。

USB PDの特長とメリット

1.接続するだけで自動的に急速充電を行う

USB Type-Cには「CC」と呼ばれる充電用の信号ラインがあります。USB PD対応機器を接続すると、CCラインを通じて充電器側の供給能力情報と機器側の要求電力情報を自動的に交換するため、対応機器を接続するだけでUSB PD規格による急速充電を自動的に行うことが出来ます。接続機器側は充電器側の供給能力以上の電力を要求しないため、安全に使用することができます。

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2.コネクタが統一化されている＝持ち物が減る

USB PDで充電する機器はUSB Type-Cコネクタを使用しているため、充電器が１つで済むというメリットがあります。例えば、ノートパソコンのACアダプタは他の機器と互換性がない場合が大半ですが、USB PD対応のノートパソコンであれば、ノートパソコンに対応したUSB PD対応ACアダプタを使ってスマートフォンを充電するということもできるので、1つのACアダプタを兼用でき持ち物を減らすことができます。

3.充電規格が統一化されている＝ノートパソコン買い替えでも引き継げる

ノートパソコンでの使用においては、従来のACアダプタではメーカーやモデル毎にACアダプタの電力仕様やコネクタ仕様が異なっていたため、共用することができませんでした。USB PD対応のノートパソコンであればコネクタと充電規格が統一されているため、ノートパソコン買い替え時や違うメーカーのモデルでも複数台で同じACアダプタを共用で使用することができます。

USB PD対応アクセサリーを
選ぶときの注意点

機器のUSB Type-Cがすべて
USB PD対応とは限らない

USB PD対応アクセサリーを探すときに注意したいのが、「USB Type-Cコネクタ＝USB PD対応ではない」ということです。アクセサリーの仕様を確認し、PD対応であることを必ず確認しましょう。

使用する機器の充電仕様に合った出力の充電器を選びましょう

USB PD規格上は最大240Wまでの対応ですが、対応できる最大電力は充電器やデバイスにより異なります。特に消費電力の大きいノートパソコンなどは、機器側が必要とする電力に充電器側が対応しているか対応の「W数」を確認しましょう。

USB PD対応のUSB Type-Cケーブルには3A対応と5A対応の2種類がある

USB PD規格で給電する際に60Wより大きな電力で使用する場合には、「対応充電器」、「対応機器」の他に「対応ケーブル」が必要になります。

USB PDに対応しているケーブルには「3A対応（最大60W対応）」と「5A対応（最大100W対応）」の2種類が存在しており、PD60Wより大きな電力で給電する際にはeMarkerと呼ばれる認証チップを搭載した「5A対応ケーブル」を使用する必要があります。

例えばPD100W対応ACアダプタと接続機器を「3A対応ケーブル」を使用して接続した場合には、ケーブルが5A対応（最大100W対応）と認識されず、USB PD最大60Wまでの給電となりますのでUSB PD60Wより大きな給電に対応した充電器には認証チップを搭載した「5A対応ケーブル」を使用するようにしましょう。

チェックポイント

USB Type-C=PD対応ではない

「対応W数」を確認する

USB PDに対応した
アクセサリー